TLG Abridged 再訪 (パソコンでギリシア語を読む)
Thesaurus Linguae Graecaeは古代ギリシア語の全文献を収めたテキストデータベースで、かつてはCD版で配付されていたが現在はWeb版のみになっている。五年で500ドルくらいのサブスクリプション費用がかかる。CD版の頃はいろいろなソフトウェアが開発されていたが、ライセンス切れと同時にCD版を返却するシステムなので、もう全員がWEB版に移行したためソフトウェアはなくなってしまった。(Diogenesだけなぜかまだ残っている)。私自身、すべてのギリシャ語データにアクセスして統計的調査をする、ということを殆どしなくなったのでTLGのサブスクリプションを止めてから随分立った。その代わりに無料のTLG Abridgedが、そこに収録されているテキストを読むために不可欠のサイトになっている。久しぶりのブログはそちらの紹介。
TLG Abridgedのサイトに入ったらまずアカウントを作る。Visitorアカウントは無料。若干の検索もできるみたいだが、取り敢えずは「ギリシャ語テキストを読むため」に利用するので、General (Greek表示とGreek Input)とBrowse(一ページ行数) の設定だけしておく。
それでBrowseタグをクリックして出てきたボックスに読みたい作者名を入力、作品を選択してページを選ぶと読み始めることが出来る。
意味を調べたい単語があれば、クリックで右に項目が出て、LSJをクリックするとその項目が(単語の分析はPerseusのよりも確実)別タブに表示され、これが(ブラウザの機能なのだが)便利なところなのだけれど、そのタブを外に出せば、単語を調べる時にはその同じ窓で更新される。
私が『詩学』読んでいる時ってこんな感じ(左上がテキスト、右上が自分のノート、左下がLSJ、右下がいろんなコメンタリー(自炊PDF。PDF用のタブブラウザを使い、タブで切り替えるようになっている)。このために4K対応のモニターを購入したけれど、解像度も大事ながら、画面の物理的な大きさも大事だと実感しているところ。英和とか独和が裏に回るか別画面になって少し面倒くさい(ノートパソコンの付属のモニターを○和辞書専用にしているけれど)。