2013年3月3日日曜日

会田誠展

来年度授業で芸術における窃用の問題と、またステッカーのテキストを通じてだけど芸術的価値と倫理的価値の関係を扱うので、会田誠展を見て来た。この展覧会の幾つかの作品について、性差別的で猥褻であるという非難と、他者の著作物であるTweetを盗用しているという批判がなされているからだ。
正直に言って、どちらの観点からも、この展覧会の展示物を真面目に問題にするのは全く無理で、会田誠という人がいろんな人に嫌われているということは分かったというか、ほとんど陰謀論にはまりそうなレベル。
私は、ある時期、会田がのぞきを繰り返す犯罪者だった(ただし逮捕経験はないそうだ)という話から、その時期の作品にそうした内面の反映を見てとることはできるかな、と思っていたんだけど、そういう見方を特に支持するような作品群でもなかった。
彼の作品に「考えない人」というのがあるが、彼自身あまり「考えない」人だなぁとは思う。でもそれは芸術として、(深さは欠けるけど)それほどの欠点には思えない。(画像がその作品)。


「考えない人」

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