2009, 2011年にヴェネチア・ビエンナーレを見ることができ、2012年にカッセルのドクメンタ13も見ることができたので、そのなかで興味深かった作品を順不同で幾つか紹介したい。
クロアチアの作家、サーニャ・イヴェコヴィッチの「不服従者Disobedient (Revolutionaries)」は、ガラスケースに陳列されたロバのぬいぐるみから構成されている。この作品をインスパイアしたのは、1933年のHessissche Volkswachtに掲載された写真付きの新聞記事で、それは「頑固な市民のための強制収容所」というタイトルと、「ユダヤ人の店での買い物を避ける必要性の証明」とキャプションがついている。ロバは「間抜け」や「頑固さ」の象徴だ。
陳列ケースは、様々な市販のロバのぬいぐるみと、名前のプレートから構成されている。
ミラベル姉妹、ヴィクトル・ハラ、ベンヤミン、
ドイツの赤い薔薇、ローザ・ルクセンブルクは赤い花を口にくわえている。フレッド・ハンプトン、キング牧師
パウル・ツェランの横には浅沼稲二郎もいる。グラムシ、ショル兄妹
それぞれの名前の説明を彼女はDocumentaのウェブサイトに投稿しているが、それらは英語版のWikipediaから採られたものだ。
http://d13.documenta.de/research/assets/Uploads/IvekovicA4AusdruckeENG.pdf
Why is Sonja Ivekovic Plagiarizing from Wikipedia?
悲痛さとユーモアを兼ね備えた素敵な作品。
0 件のコメント:
コメントを投稿